- 「35年の住宅ローンには、どんなメリットがあるの?」
- 「35年の住宅ローンを組むときは、どんなことに注意すればいいの?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか?
この記事では、35年の住宅ローンを組むメリットや、注意点を紹介しています。
35年の住宅ローンを組んだ場合のシミュレーションの実施やよくある質問について解説しているので、参考にしてくださいね。
今回は、Instagramフォロワー30万人を超える暮らしのメディア「THE ROOM TOUR」(@the_room_tour)が、「35年の住宅ローン」について紹介します。
この記事を読めば…
- 35年の住宅ローンを組むメリットがわかる!
- 35年の住宅ローンを組むことのデメリットがわかる!
- 35年の住宅ローンを組むときの注意点がわかる!
もし、35年の住宅ローンを組む前にプロに相談したいときは、住まいの窓口がおすすめです。
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35年の住宅ローンは変動金利と固定金利どちらがおすすめ?
35年の住宅ローンを組む場合、金利タイプは3種類あります。
- 変動金利
- 固定期間選択型
- 固定金利
35年の住宅ローンの場合、どの金利タイプを選ぶのがいいかは、一概にはいえません。
それぞれの特徴を踏まえて、どのタイプを選ぶか決めましょう。
変動金利は、市場金利に応じて住宅ローンの金利も変動するタイプ。
3つの金利タイプの中で最も金利が低く設定されていますが、金利が上昇すると返済額が変わります。
固定期間選択型は、借入開始から一定期間は金利が固定され、その後に変動金利に移行するタイプ。
固定期間が終了したタイミングで、固定金利期間を延長するか、変動金利に切り替えるかを選べます。
固定金利は、借入した住宅ローンの全期間で金利が固定しているタイプ。
3タイプの中で最も金利が高くなりますが、返済額が固定されているため、ライフプランが立てやすくなります。
35年の住宅ローンで3000万円を借入したときの毎月の返済額をシミュレーション
35年の住宅ローンでは、どのくらいの返済額になるの?
35年の住宅ローンで3,000万円を借入したときの毎月の返済額を変動金利と固定金利でシミュレーションしてみました。
変動金利(借入期間中も同率と仮定)
毎月返済額 | 7.8万円 |
ボーナス返済額 | 0円 |
総返済額 | 3,257万円 |
金利 | 0.475% |
変動金利(0.475%)の場合、毎月の返済額は7.8万円。
たとえば、年収が400万円の場合は毎月の手取り額が約29万円のため、7.8万円の返済額を差し引いても約21万円が残ります。
21万円あれば生活を切り詰めることなく、返済できる可能性が高いといえるでしょう。
固定金利
毎月返済額 | 9.4万円 |
ボーナス返済額 | 0円 |
総返済額 | 3,945万円 |
金利 | 1.64% |
固定金利の場合は毎月の返済額が9.4万円。
一般的に住宅ローンの年間返済額は、年収の25%以内に抑えることで無理なく返済できるといわれています。
そのため、3,000万の住宅ローンを固定金利で借りる人は、約450万円以上の年収があるとよいでしょう。
35年の住宅ローンを組む際のメリットとデメリットを紹介
35年の住宅ローンを組む場合、返済期間が長いからこそのメリットとデメリットがあります。
メリットとデメリットの両方を確認して、35年の住宅ローンを組むかどうかを決めましょう。
35年の住宅ローンを組む際のメリット
35年の住宅ローンを組む場合、返済期間が長いからこそのメリットがあります。
この章で紹介するメリットは、以下の4つです。
それでは、1つずつ詳しくみていきましょう。
借入額を増やせる
35年の住宅ローンを利用すれば、返済期間が短い住宅ローンよりも借入額を増やせます。
住宅ローンの借入ができる上限を決める要因で大切なのが、返済負担率(返済比率)。
返済負担率って、なに?
返済負担率とは、年収に対する年間返済額の割合のこと。
住宅ローンで借入できる総額は、返済負担率によって変わります。
年収に対する月々の返済額(返済負担率)が同じでも、35年の住宅ローンは借入期間が短い場合より返済期間が長い分だけ住宅ローンの借入額を増やせると覚えておきましょう。
毎月の返済額の負担を減らせる
借入額が同じ場合、返済期間が長くなればなるほど毎月の返済額を減らせます。
住宅ローンを返済している期間中、家族のライフスタイルの変化や突発的な病気・怪我など住宅ローンの借入時には想定していなかった支出が発生する可能性があります。
毎月の返済額を低く設定して、余裕資金を確保しておくのも大切です。
毎月の返済額に追われて生活が苦しくならないように、余裕を持った返済計画を立てられるのも35年の住宅ローンの魅力でしょう。
住宅ローン控除の恩恵を高められる場合がある
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは、諸条件を満たして住宅ローンを組んだ場合に10年間にわたって所得税から一定額を控除される国の制度です。
控除額は年末の住宅ローン残高によって決められます。
住宅ローンの返済期間が長ければ長いほど、年末残高の減り方は緩やかになります。
そのため、35年の住宅ローンを組めば、住宅ローン控除の恩恵の効果を高められるでしょう。
一方で、返済期間が長くなると、返済総額が増えてしまいます。
返済期間を短くした方が返済総額が少なくなるか、住宅ローン控除を受けた方が返済総額が減るのかは、慎重に検討しましょう。
35年の住宅ローンを固定金利で組めば金利上昇のリスクが少ない
35年の住宅ローンを固定金利で組めば、金利の見直しがありません。
35年の住宅ローンを固定金利で組めば、金利の見直しがありません。
変動金利では、金利の上昇や減少によって月々の返済額が変わってしまいます。
フラット35などを使って35年の住宅ローンを固定金利で組めば、金利上昇のリスクを少なくできるでしょう。
特に、金融緩和などで低金利のときに35年の住宅ローンを固定金利で組めば、金利が上昇せずに低い金利のままで返済できます。
35年の住宅ローンを組む際のデメリット
35年の住宅ローンのメリットはわかったよ。
でもデメリットはないの?
当然のことながらメリットだけでなくデメリットもあります。
ここからは、デメリットについて詳しく解説していきます。
金利の影響で総返済額が増えてしまう
返済期間が長くなるほど、金利の影響を受ける期間が長くなり支払わなければならない利息が増えてしまいます。
そのため、借入額と金利が同じだったとしても、利息が増える分だけ35年の住宅ローンの方が、短期間の住宅ローンに比べて総返済額が大きくなります。
自分のライフプランに合う方を選択しましょう。
自分のライフプランを検討してから35年の住宅ローンを組むか返済期間を短くするかを決めてくださいね。
退職するまでに完済できない可能性がある
35年の住宅ローンでは、返済期間が長くなるため定年退職しても返済を続けなければならないケースがでてきます。
給与所得者の定年退職年齢は、60歳が一般的です。
定年退職後、年金だけで住宅ローンを返済することが厳しい場合は、定年退職後も働き続けなければなりません。
高年齢者雇用安定法により、定年退職後も65歳までの継続雇用が義務付けられ、70歳までの延長も努力義務となりました。
しかし、定年退職後の再雇用では、定年退職前より給与が減る場合もあります。
定年退職後の返済計画を考えておきましょう。
35年の住宅ローンを組めるのは何歳まで?
住宅ローンに関する年齢制限には、申込可能年齢と完済時年齢が設定されています。
申し込み可能年齢の上限は、大手都市銀行の場合は70歳までとなっているのが一般的。
また、ネット銀行では65歳と、大手都市銀行よりも低くなる傾向があります。
しかし、65歳や70歳で35年の住宅ローンを組むことはできません。
なぜなら、完済時年齢は大半の金融機関で80歳未満となっているからです。
35年の住宅ローンを組めるのは、上限が44歳となります。
住宅ローンを組む場合は、年齢の上限も勘案して計画を立てましょう。
35年の住宅ローンを組むのに向いている人の特徴を紹介
私も35年の住宅ローンを組んでもいいのかな?
どういった人が35年の住宅ローンを組むのに向いているかを説明しますね。
自分が35年の住宅ローンを組むのに向いているかを確認して、住宅ローンの返済期間を考えましょう。
長期的な返済計画でライフプランを考えたい人
35年の住宅ローンでは毎月の返済額を抑えられるので、返済計画にゆとりを持たせたい人におすすめです!
住宅ローンは、長期にわたるものです。
たとえ短い返済期間にしたとしても、10年や20年などある程度の年数が必要になるでしょう。
10年単位の返済期間があると、住宅ローンの返済中にライフイベントが発生する可能性が高くなります。
35年の住宅ローンなら長期的な返済計画を立られ、さらに月々の返済額が少ないため、ライフプランを考えるときにも長期的な視野をもって検討できます。
金利上昇のリスクを考えたくない人
35年の住宅ローンを組むときに固定金利を選択すれば、金利の変動を考える必要がありません。
変動金利を選んだ場合、毎月の返済額は市場金利と連動して変わります。
子供の進学や定年退職などのライフイベントで出費が多くなったり、収入が減ったりしたときに金利が上がったら生活できないかも…
固定金利で住宅ローンを組めば、そうした心配もなくなって精神的に安定するでしょう!
35年という長期間にわたって金利が変わらず、結果として長い間の返済額も一定に保つことができれば、安心して住宅ローンを返せます。
35年の住宅ローンを組む際の注意点とは?
35年の住宅ローンを組むときには、何に気をつければいいの?
35年の住宅ローンにもリスクはあります。
リスクを回避するための注意点を紹介しますので、それを踏まえて住宅ローンを組むようにしましょう。
住宅ローンを組むときに正しい判断ができるように、何に気をつけるべきかを理解することが大切です。
将来の支出の変動を考慮して長期の返済プランを立てる
35年間という長期間にわたり住宅ローンを返済することになるので、多くのライフイベントが発生します。
子供の教育費や老後の資金などライフプランに合わせることが大切。
また、ライフイベントは事前に計画できるものだけではありません。突然の病気や、自然災害など突発的な出来事も起こり得ます。
住宅ローンを組むときには、ライフプランに合わせて最も支出が大きな時期にも返済できる金額を考えましょう。
予想外に発生した支出にも対応できるように、毎月の返済額を低めに設定したり、ある程度の貯蓄ができるように準備したり、返済期間中に支出が変動しても対応できるように返済プランを立てることが大切です。
貯金を頭金にすべて使用せず余裕資金を残しておく
住宅ローンを組むときには、頭金が多いほど金利が有利になることが多いです。
しかし、余裕資金を残さずに、貯金のすべてを頭金に使用するべきではありません。
住宅を購入したときには、引越し費用や新居用の家具購入費など意外と出費が多いものです。
頭金として貯金をすべて使ってしまった場合、新生活の準備もおぼつかなくなってしまうかもしれません。
また、上述したように、突発的なライフイベントも起こり得ます。
もし余裕資金を残さずに、すべて頭金に使ってしまった場合、家計を圧迫して生活が苦しくなりかねません。
頭金の金額を検討するときには、ある程度の貯金は余裕資金として残しておきましょう。
退職金での返済をあてにして住宅ローンを組まない
35年の住宅ローンを組むと、完済するときの年齢が定年退職後になることもあります。
しかし、退職金を返済にあてることを前提に、住宅ローンを組んではいけません。
退職金をもらえる金額を正確に把握することは、非常に難しいです。
さらに転職した場合には、退職金がもらえないことがあったり、金額が大きく変わったりするでしょう。
また、今後は年金の支給額が減ることも予想され、老後の資金として退職金が大きな役割を果たす可能性もあります。
支給額も使い方も変動要素の大きい退職金をあてにして住宅ローンの返済計画を立てるのは避けましょう。
35年の住宅ローンを組む際によくある質問とは?
35年の住宅ローンを組もうとしたときには、いろいろと疑問が湧いてきますよね。
そうした疑問を解消してから、住宅ローンを組むようにしましょう。
わからないまま35年の住宅ローンを組むのはやめようね!
ここからは、よくある質問に1つ1つ答えていきます。
35年で住宅ローンを組むと総利息額はどのくらいになるの?
35年の住宅ローンで3,000万円を借入したときの総利息額を、変動金利と固定金利でみていきましょう。
変動金利で金利が0.475%(借入期間中も同率と仮定)の場合、総利息額は約257万円になります。
固定金利で金利が1.64%の場合、総利息額は約945万円です。
変動金利と固定金利では、約688万になるため、大きな金額の差があると思うかもしれません。
しかし、変動金利は返済期間中に金利が変わるため、一概に約688万円の差額がでるとは限りません。
総利息額も大切ですが、それだけを見るのではなく、変動金利と固定金利の違いを総合的に判断して、どちらで借入するかを検討しましょう。
35年の住宅ローンで購入した家を途中で売ることはできる?
35年の住宅ローンを組んで家を購入した場合でも、返済の途中で家を売却できます。
住宅ローンを返済している途中で家を売る方法は、4つあります。
- 自己資金と家の売却代金で、住宅ローンを一括返済して売る
- 住み替えローンを組んで、住宅ローンを一括返済して売る
- 無担保ローンを組んで、住宅ローンを一括返済して売る
- 任意売却する
1~3は手段が異なりますが、住宅ローンを一括返済することで金融機関に抵当権を抹消してもらう方法です。
金利は、住宅ローン・住み替えローン・無担保ローンの順に高くなるため、上から順で返済できないか検討すると良いでしょう。
任意売却については、住宅ローンの返済が長期間にわたって滞納していることが前提となります。
住宅ローンの返済が滞るとブラックリストに載ったり、任意売却できなかった場合は競売にかけられたりするため、一般的な選択肢にはなりません。
35年の住宅ローンで繰り上げ返済をするのはおすすめなの?
住宅ローンでは、毎月の返済とは別にまとまった金額を返済するという繰り上げ返済ができます。
繰り上げ返済分は、すべて元本の返済にあてられます。
それに付随して利息が減るため、結果として総返済額も減らせるのが魅力ですね!
繰上げ返済には2つのタイプがあるよ!
- 返済期間短縮型
- 返済額軽減型
返済期間短縮型は、毎月の返済額を変えずに、返済期間を短くするタイプです。
返済期間を短くする分だけ利息額も減るため、総返済額を減らしたい場合は、返済期間短縮型を選ぶといいでしょう。
返済額軽減型は、返済期間は変えずに、毎月の返済額を減らすタイプです。
総支払額は返済期間短縮型よりは増えてしまいますが、繰り上げ返済したときから毎月の返済額が減るため、家計への負担軽減を実感しやすいでしょう。
いずれのタイプを選んだとしても総返済額を減らせるため、繰り上げ返済はおすすめです。
35年の住宅ローンを10年で返済するのは無謀なの?
繰り上げ返済がおすすめとはいっても、余裕資金のすべてを繰り上げ返済にあてるのは避けましょう。
住宅ローンの総返済額が減ったとしても、自己資金が不足して生活が苦しくなっては元も子もありません。
35年の住宅ローンを10年で返済するのは無謀ではありませんが、ある程度の余裕資金を残して、無理のない範囲で繰り上げ返済を行いましょう。
繰り上げ返済は計画的に!
また、住宅ローン控除の控除額は、年末の借入残高によって決まります。
繰り上げ返済するのがよいか、住宅ローン控除を受けるのがよいかは、事前に確認しましょう。
35年の住宅ローンの返済額をシミュレーションできるおすすめサイトは?
35年の住宅ローンの返済額をシミュレーションするときには、モゲチェックを使うのがおすすめです!
モゲチェックは、住宅ローン選びの総合サイト。
モゲチェックにはいろいろなコンテンツがありますが、住宅ローンのシミュレーションには3つのパターンが用意されています。
- 借入可能額シミュレーション
- 毎月返済額シミュレーション
- 借り換えメリット額シミュレーション
返済額のシミュレーションは、「借入可能額シミュレーション」と「毎月返済額シミュレーション」です。目的に合わせて使い分けましょう。
借入可能額シミュレーションは物件選び中の方向けで、入力項目が年齢や勤続年数、企業の規模など多岐にわたるので、年収だけで借入可能額のシミュレーションを行うよりも正確な金額がわかります。
毎月返済額シミュレーションは新規借入の方向けで、たった4項目を入力するだけで毎月の返済額のイメージがつかめます。
気になった人は、ぜひ下記のリンクからチェックしてみましょう。
35年の住宅ローンを組む前に住まいの窓口でプロに相談しましょう
この記事では、35年の住宅ローンについてさまざまな情報を紹介してきました。
もし、住宅ローンについて相談をしようと思ったときには、真っ先に金融機関が思い浮かぶかもしれません。
しかし、大手都市銀行や地方銀行、ネット銀行などはそれぞれ特徴が異なります。
住宅ローンを組むのは、人生で1度という人も多く、初めてのことで分からないことがでてきたり、自分では見落としてしまったりすることも多いです。
35年の住宅ローンを組む前に、プロに相談しましょう!
相談したいときには、住まいの窓口がおすすめだよ!
住まいの窓口では、特定の金融機関や会社に限定されることなく、住まい選びについて中立な立場から住まい選びをサポートしてくれます。
35年の住宅ローンを組むことを考えたときには、住まいの窓口に相談すると有益な情報を得られるでしょう。
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