- 「永住権なしで住宅ローンが組みたい!」
- 「永住権なしで住宅ローンを組む際の頭金の目安は?」
このような疑問をお持ちの方もおられるのではないでしょうか。
日本で住宅ローンを組むためには「日本国籍」や「永住権」を持っていることが最低条件であるといった認識が一般的です。
永住権を持っていない外国人が日本で住宅ローンを組んで不動産を購入することはできないのかな?
結論からお伝えすると、日本に住む永住権を持たない外国人が住宅ローンを組むことは可能です。
ただし、文化の違いや帰国による滞納などのリスクを懸念して、多くの金融機関では永住権を持たない外国人への融資を慎重に行っているのも事実です。
この記事では、インスタグラムフォロワー30万人を超える暮らしのメディア「THE ROOM TOUR」(@the_room_tour)が永住権を持たない外国人が住宅ローンを組むための条件やポイント、おすすめの金融機関について解説します。
この記事を読めば…
- 永住権を持たない人の住宅ローンを受け入れている主要銀行がわかる
- 永住権なしで住宅ローンを組むためのポイントがわかる
- 外国人が住宅ローンを組むための条件を知れる
日本人や永住権を持っている方よりはハードルが高くなりますが、条件を満たせば住宅ローンの借入が可能ですので、参考にしてみてください。
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主要銀行の永住権がない人に対しての住宅ローンの可否
まず、日本国内の主要銀行で永住権を持っていない人に対して住宅ローンを貸し出しているかどうかをリサーチした結果が、次のとおりです。
永住権がないと住宅ローンが組めない | 楽天銀行/JA |
永住権がなくても住宅ローンが組める | スルガ銀行/東京スター銀行/共同住宅ローン |
永住権がなくても条件を満たせば住宅ローンが組める | イオン銀行/三菱UFJ銀行 |
永住権がないと住宅ローンの申し込みすらできない金融機関もありますが、永住権なしでも住宅ローンの申し込みを受け付けている金融機関も多くあります。
こんなにたくさんの金融機関が永住権のない人にも住宅ローンを貸し出しているんだね。
ただし、金融機関によっては勤続年数や収入などの細かい条件を設けているため、各金融機関の特徴を解説します。
楽天銀行は永住権なしでも住宅ローンを組める?
楽天銀行は、日本人もしくは永住権を持っている人のみ住宅ローンを借りられます。
永住権を持っていない場合、いかなる理由でも取り扱ってもらうことはできません。
さらに、楽天銀行はネットバンクのため全ての手続きが日本語で行われます。
申込者本人が日本語でコミュニケーションが取れない場合、永住権を持っていても住宅ローンを組むことは難しいです。
イオン銀行は永住権なしでも住宅ローンを組める?
イオン銀行は、原則日本人もしくは永住権を持っている人のみ住宅ローンを借りられます。
ただし、永住権を持っていなくても次の3つの条件をすべて満たしていれば住宅ローンの申し込みができます。
- 就労制限のない在留資格を持っている
- 日本語の読み書きが堪能である
- 自己資金を物件価格の20%以上用意可能
借入期間は1〜15年、店頭表示よりも高金利、キャンペーン金利の適用不可などいくつかの制約があるため要注意です。
JAは永住権なしでも住宅ローンを組める?
JAは、日本人もしくは永住権を持っている人のみ住宅ローンを借りられます。
永住権を持っていない場合、いかなる理由でも取り扱ってもらうことはできません。
三菱UFJ銀行は永住権なしでも住宅ローンを組める?
三菱UFJ銀行は、原則日本人もしくは永住権を持っている人のみ住宅ローンを借りられます。
ただし、永住権を持っていなくても次のどちらかの条件を満たしていれば、住宅ローンの申し込みが可能。
- 配偶者が日本人である
- 日本に在住して5年以上になる
- 日本企業の勤続年数が3年以上になる
住宅ローンを借りる際には、物件価格の20%と諸費用を現金で用意する必要があります。
3,000万円の不動産を購入するなら、800〜900万円ほど用意が必要な計算だね。
スルガ銀行は永住権なしでも住宅ローンを組める?
スルガ銀行では、永住権を持っていない人でも住宅ローンを借りられます。
外国人向けの住宅ローンがあってわかりやすいね!
窓口対応が日本語になるため、内容がしっかりと理解できるレベルの日本語力があれば、個人・法人経営者・事業者など誰でも申し込み可能。
日本語による商品・契約内容の説明が理解できない場合は、融資を断られてしまう可能性があります。
永住権がないと保証人の用意が必要な金融機関が多くありますが、スルガ銀行では原則保証品が不要なため、日本人の知り合いがいなくても安心です。
東京スター銀行は永住権なしでもローンを組める?
東京スター銀行は、永住権を持っていない人でも住宅ローンを借りられます。
東京スター銀行といえば、台湾のメガバンクだからグローバルな事業展開が特徴的!
日本人や永住権を持っている人とは異なる「スター住宅ローン」といった住宅ローンがあり、永住権を持たない人に向けた条件を提示していますよ。
- 日本の永住権を持たない外国籍であること
- 日本在住であること
- 日本語の読み書きができること
- 正社員として日本の勤続年数が1年以上であること
- 会社役員・自営業として3期以上の安定した収入を証明できること
- 税込年収400万円以上であること
東京スター銀行の公式サイトは、日本語以外に英語と中国語にも対応しています。
外国語でスター住宅ローンのサービス内容を確認できますが、申し込みや契約ではすべて日本語です!
協同住宅ローンは永住権なしでもローンを組める?
協同住宅ローンは、永住権を持っていない人でも住宅ローンを借りられます。
外国人の扱いになるため、事前審査のタイミングで「事前審査時の申し込み書類(外国人用)」の記入が必要です。
融資を受けるための申し込みの条件は、原則日本人や永住権を持っている人と同じ、十分な支払い能力があると認められれば融資を受けられるチャンスがあります。
永住権なしの場合は住宅ローン金利が高くなる?
金融機関によって異なりますが、永住権を持たない人の住宅ローンの金利は通常金利より高くなるケースが多くなります。
なぜなら、永住権を持たない人は、返済を途中で放棄して自国に帰ってしまうなどのリスクがあるから。
元本まで踏み倒されてしまうと、金融機関は損益を被ることになります。
金融機関は、損益を最小限に抑えるため「高金利を支払えるだけの資金力を持っている人に貸す」「高金利で早めに元本を回収する」などの対策をとります。
もちろん、全ての金融機関が永住権を持たない人に高金利で貸し付けているわけではありません。
ただし、永住権を持たない人が住宅ローンを組む場合は、高金利になる可能性があることを想定したうえで、住宅ローン計画を立てるのが賢明です。
永住権なしの外国人が住宅ローンを組む際に必要になる頭金の額の目安
永住権を持っていない場合、頭金を用意した金額が大きければ大きいほど融資の審査に通りやすいです。
頭金が多いと審査に通り安いのは日本人や永住権を持っている人でも同じだね。
金融機関は、永住権を持たない外国人に対して「安定した収入」と「返済能力の高さ」を慎重に審査します。
そのため、資金力があることを十分に証明するための方法として頭金の用意が必要。
頭金が多ければ、返済期間が短くなるため、総返済額を最小限に抑えられるメリットもあります。
永住権なしでローンを組む際の3つのポイントとは?
永住権を持たない人にも住宅ローンを貸し出している金融機関がたくさんあることがわかりました。
しかし、日本人や永住権を持つ人よりも厳しい審査があるため、審査に向けて十分な準備が必要です。
上記のポイントを押さえると、住宅ローンの審査がグッと通りやすくなります。
頭金を多く用意する
より多くの頭金を用意できれば、資金力がある人と認識してもらえるため、住宅ローンが通りやすくなります。
金融機関によっては不動産物件の20%を現金で用意することを条件にしているケースもあります。
頭金を用意すれば、返済期間・返済金額を減らせるため、住宅ローンを組んだ後の返済の負担も最小限に抑えられますよ。
日本人の知り合いに保証人になってもらうことが難しいのであれば、頭金の用意をすることが手っ取り早く金融機関からの信用を得られる方法です。
日本人の配偶者を連帯保証人にする
日本人の配偶者がいるのであれば、連帯保証人になってもらうことで、住宅ローンが通りやすくなります。
「連帯保証人」とは、債務者の返済が滞った時に、債務者に代わって返済をすると約束した人のことだよ!
日本人の配偶者を連帯保証人にすることは、債務者がしばらく日本に長期滞在する意思表示にもなりますね。
なぜなら、長期的に日本に滞在することがわかれば、金融機関側は支払いを踏み倒されるリスクが少ないと判断しやすいからです。
永住権を持たない外国人が住宅ローンの審査を通りやすくするための方法として配偶者の連帯保証人登録は最有力と言えるでしょう。
外資系金融機関を利用する
近年では、日本国内でグローバルなサービス展開をする外資系金融機関が増えています。
外資系金融機関は、永住権を持たない外国人にも柔軟な条件を設けて住宅ローンを貸し出しています。
個人住宅に制限することなく、ビジネス目的での住宅ローンを貸し出している外資系金融機関もあります。
今まで日本のメガバンクなどの住宅ローンばかり調べていたのであれば、日本国内でサービスを提供している外資系金融機関にも目を向けてみましょう。
永住権がなくても住宅ローンを組める可能性が高い金融機関
永住権を持っていない人でも住宅ローンを組める可能性が高い金融機関をリサーチしました。
いくつかの条件を満たせば永住権を持っていなくても住宅ローンを組める金融機関はたくさんあるよ。
それぞれの金融機関について解説します。
セゾンファンデックス
株式会社セゾンファンデックスでは、永住権のない外国人への住宅ローンを貸し出した実績のある金融機関です。
金利タイプ | 変動型 |
主な融資条件 | 日本に居住している外国籍の人20歳以上70歳以下(返済時に85歳未満)安定した収入があること |
融資金額 | 100万〜5億円 |
融資期間 | 5〜30年 |
実例として、日本で働く永住権を持たない外国人会社員(夫婦+子供3人の家族構成)に対して、3,700万円の融資をしました。
自己資本1,600万円と十分な資金力が認められたケースですので、日本でしっかりと生計を立てられていれば融資を受けられます。
新生インベストメント&ファイナンス
新生インベストメント&ファイナンスでは、個人・個人事業主・法人と幅広い対象で住宅ローンを貸し付けている金融機関です。
金利タイプ | 変動金利 |
主な融資条件 | 日本に居住している外国籍の人年齢制限なし法人の場合は保証人が必要 |
融資金額 | 300万〜10億円 |
融資期間 | 1〜35年 |
実際に、日本在住歴が10年以上になる法人経営者に対して、売買金額の95%近い3億円越えの融資をした実績も。
綿密な審査があるものの、他の金融機関では断られても、新生インベストメント&ファイナンスでは融資が受けられるケースがあるようです。
プレスティア SMBC信託銀行
プレスティアは、シティバンク銀行のリテールバンク事業を統合してブランド展開する金融機関です。
金利タイプ | 変動型固定期間選択型 |
主な融資条件 | 日本に居住している外国籍の人日本語もしくは英語が堪能借入時20歳かつ完済時80歳未満所定の団体信用生命保険への加入前年度の収入500万円以上 |
融資金額 | 1,000万〜5億円 |
融資期間 | 1〜35年 |
各種契約書類は日本語ですが、英語訳の書類が用意されているとのことで、日本語での契約に不安がある方でも安心。
英語翻訳された書類が用意されている金融機関は珍しいね。
日本語が十分でなくても英語で対応してもらえる金融機関を探しているのであれば、プレスティアがおすすめです。
オリックス銀行
オリックス銀行では、個人のニーズに合わせたラインナップで住宅ローンが組めます。
金利タイプ | 変動金利型固定金利期間特約付変動金利型 |
主な融資条件 | 日本に居住している外国籍の人日本語の取引が可能であること借入時に20歳以上60歳未満(完済時に80歳未満)前年度の年収が500万円以上団体信用生命保険への加入同一勤務先の3年以上の勤務歴直近1年以内の支払いに遅延がない |
融資金額 | 1,000万〜2億円 |
融資期間 | 1〜35年 |
永住権の有無を問わず、外国人でも条件を満たせば住宅ローンの申し込みが可能。
ただし、全てのやりとりが日本語になるため、日本語力が必要不可欠になります。
中国銀行
中国銀行は、中国工商銀行に続いて中国国内でトップ2に君臨する金融機関です。
金利タイプ | 明記なし |
主な融資条件 | 在日居留資格を持っている中国籍中国銀行の口座を所持 |
融資金額 | 銀行担保評価・売買価格70%以下 |
融資期間 | 1〜20年 |
外国籍全般ではなく、日本に在住している中国国籍の方に向けて住宅ローンを提供。
中国国籍以外の方は利用できないため注意が必要です。
交通銀行
交通銀行は、1987年に株式制商業銀行として再建し、中国語大銀行の一つとして数えられている金融機関です。
金利タイプ | 変動型 |
主な融資条件 | 日本に居住している外国籍の人申込時20歳以上70歳以下(完済時85歳未満)安定した収入があること |
融資金額 | 100万〜5億円 |
融資期間 | 5〜30年 |
日本人に対する住宅ローンの案内もしているようですが、主に日本に在住している中華系の人を対象としていますよ。
日本語以外に中国で対応してもらえるため、日本語での契約に不安があり中国が話せるのであれば、交通銀行がおすすめです。
外国人が住宅ローンを組む際の3つの条件
日本国籍を持っていない外国人が住宅ローンを組む際には、細かい条件が追加されるケースが多いです。
外国人は日本国籍を保有している人よりも住宅ローンを組むのが難しいんだって…。
外国人であっても必要な条件を満たしていれば、住宅ローンを組めます。
それぞれの条件について解説します。
居住用の住宅購入のためのローンであること
外国人が住宅ローンを組む際は、居住用の住宅購入が目的でなくてはなりません。
住宅ローンが居住用の住宅購入が目的であることは、日本人や永住権を持っている人にも該当します。
日本に在住していないのに別荘を購入する目的や、不動産目的で住宅ローンを組もうとしても審査に通ることはありません。
住宅ローンを借りる人は、住む場所を失いたくないといった気持ちが返済する義務感やモチベーションにつながります。
実際、住宅ローンの破綻する確率は事業ローンよりも低いです。
住宅ローンの金利が低いのは返済率の高さが関係しているようだね。
住宅ローンを組もうと考えている外国人は、使用目的に食い違いがないか見直しましょう。
日本国籍を保有しているか永住者であること
外国人が住宅ローンを組む際は、日本国籍を保有しているか永住者の証明ができる必要があります。
近年では、永住権を持たない人に向けた住宅ローンの貸し付けを行う金融機関も増えているよ!
日本国籍・永住権を持っているか否かは、「債務者の返済義務を果たす信用度」に大きく影響することは間違いありません。
少し前までは永住権を持っていない外国人が住宅ローンを借りることは、ほぼ100%不可能でしたが最近では条件を満たせば申し込みができるようになりました。
しかし、申し込みができても審査に通るとは限りませんので、頭金の用意や安定した収入の証明など事前準備を徹底しましょう。
日本語での理解力があること
基本的に外資系金融機関を含めて、住宅ローンの申し込みは銀行の審査も絡んでくるため日本語による読み書き能力が高くなくてはなりません。
住宅ローンの手続きは、日本人にも難しい専門的な用語がたくさん出てくるため、日本語力の乏しい外国人は申し込みの拒否をされる可能性が高いです。
申し込み段階で十分なコミュニケーションが取れなければ、トラブルがあった際に解決できないリスクがあるからです。
どうしても日本語力に自信がなければ、WEBや郵送で手続きが完了する金融機関を利用する方法もあるよ。
日本語が堪能で、受け答えにも問題がなければ審査をスムーズに進めてもらえるでしょう。
永住権なしで住宅ローンを組む際は金融機関が限られるので注意しよう
永住権を持っていない人でも住宅ローンの申し込みを受け付けている金融機関はたくさんありますが、原則として契約の際に日本語を使わなくてはなりません。
対面での申し込みになれば、さらに日本語力が要求されるため、ハードルが高いと感じる方はWEBや郵送の申し込み方法を採用している金融機関を使う方法もあります。
日本国籍の人と比べると若干審査が厳しくなるものの、取引実績がある金融機関ならスムーズな対応をしてもらえるでしょう。
ぜひ、永住権を持っていない人にも住宅ローンの貸付を行った実績のある金融機関に融資の相談をしてみてください。
お金に関するご相談をするなら「マネードクター」がおすすめです。
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