- 「住宅ローンを借りた時の月々の返済額が知りたい!」
- 「住宅ローンの返済が難しいときはどうすればいい?」
このような疑問をお持ちの方もおられるのではないでしょうか。
マイホームを購入したり改築するために、ほとんどの方が利用するのが住宅ローンです。
数千万円もする住宅費用を手元の資金でまかなうことはできないので、住宅ローンがあると助かる!
住宅ローンを利用するのであれば、「利息」が発生するため、無理のない範囲で返済できる借入にしなくてはなりません。
そこで、今回は、住宅ローンの月々の返済額の平均を年代別に調査しました。
今回はSNS総フォロワー30万人を超える暮らしのメディア「THE ROOM TOUR」(@the_room_tour)が住宅ローン返済額の平均について詳しく解説します。
この記事を読めば…
- 世代別の住宅ローンの返済額平均を知れる
- 月々の住宅ローンの計算ができる
- 月々の住宅ローンを減らす方法がわかる
- 住宅ローンの返済額ごとに必要な年収を確認できる
- 住宅ローンの返済が厳しい時にできる対処法がわかる
現実的な返済計画を含めて、気に入ったマイホームの購入や理想的な改築を検討しましょう。
健やかなマイホーム暮らしを続けるために、ぜひ最後までご覧くださいね。
「マネードクター」ではお金のプロであるファイナンシャルプランナーが一人ひとりの悩みに対して的確なアドバイスをしてもらえます。
オンラインでの無料面談に対応しているため、自宅にいながら気軽に相談ができます。
住宅ローンに関する悩みをお持ちの方は、まずは「マネードクター」までご相談ください。
住宅ローンの月々の返済額の平均とは?
国土交通省の住宅市場動向調査によると、住宅ローンの年間返済額の平均値は、次のとおりです。
全国 | 三大都市圏 | 首都圏 | 中京圏 | 近畿圏 | ||
注文住宅 | 令和1年度 | 123.2 | 124.5 | 125.2 | 126.4 | 116.8 |
注文住宅 | 令和2年度 | 124.7 | 134.1 | 153.4 | 123.5 | 103.2 |
注文住宅 | 令和3年度 | 139.4 | 169.1 | 200 | 128.8 | 148.4 |
分譲住宅 | 令和1年度 | – | 125.9 | 136.2 | 103.6 | 120 |
分譲住宅 | 令和2年度 | – | 130 | 140.4 | 111.1 | 121.1 |
分譲住宅 | 令和3年度 | – | 137.2 | 148.1 | 123.5 | 121.8 |
既存(中古住宅) | 令和1年度 | 90.5 | 98.9 | 107.4 | 96.5 | 84.3 |
既存(中古住宅) | 令和2年度 | 93.3 | 103.6 | 115.3 | 81 | 94.1 |
既存(中古住宅) | 令和3年度 | 95.2 | 100.4 | 106.1 | 82 | 100.3 |
(単位:万円)
調査結果を踏まえると、住宅ローンの月々の返済額は、7万〜16万円であることが分かります。
3年間の返済額の平均値を見ると、年々全国平均と全国各地ともに数値が高くなっているため、これから返済費用の平均が上昇していくことが予想されます。
とはいえ、返済費用はマイホームの広さや土地などの条件によってはピン切りですので、まずは世代別の住宅ローンの平均額を見ていきましょう。
20代の住宅ローンの平均額
20代の住宅ローンの平均額は月額63,675円であり、住宅ローンに関連する平均値は次のとおりです。
平均額 | 中央値 | |
住宅購入金額 | 2,849.9万円 | 3,000万円 |
住宅ローンの借入金額 | 2,255.88万円 | 2,500万円 |
毎月の住宅ローン返済額 | 63,675円 | 70,000円 |
住宅ローン借入期間 | 30.46年 | 35年 |
住宅ローンの完済予定期間 | 28.67年 | 31.5年 |
出典:ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果
住宅金融支援機構のフラット35利用者調査(2021年度)によると、30歳未満で住宅ローンを組む割合は全体の14.1%でした。
また、20代の住宅購入を計画している方に用意した頭金を調査したところ、29.4%「頭金なし」に続いて「100万円未満」が25.4%を占めています。
結婚、出産などのライフイベントのほか、転職や転勤など仕事面で不確定な要素が大きい20代は、マイホームの購入や改築に前向きになれない方が多いです。
20代は年齢が若い分、返済期間を十分に取れて、余裕を持った返済計画を立てやすいメリットがあります。
30代の住宅ローンの平均額
30代の住宅ローンの平均額は月額74,114円であり、住宅ローンに関連する平均値は次のとおりです。
平均額 | 中央値 | |
住宅購入金額 | 3,679.69万円 | 3,500万円 |
住宅ローンの借入金額 | 2,717.24万円 | 3,000万円 |
毎月の住宅ローン返済額 | 74,114円 | 80,000円 |
住宅ローン借入期間 | 32.66年 | 35年 |
住宅ローンの完済予定期間 | 29.95年 | 32.5年 |
出典:ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果
住宅金融支援機構のフラット35利用者調査(2021年度)によると、30代で住宅ローンを組む割合は全体の36.2%でした。
また、30代の住宅購入を計画している方に用意した頭金を調査したところ、18.5%「頭金なし」に続いて「300万円未満」が21.6%を占めています。
結婚や子どもの誕生を経験する方が多い30代は、ライフステージの変化に合わせてマイホームの購入や改築を検討するタイミング。
家族が増えれば出費も増えるため、住宅ローンに加えて生活や教育にかかる費用を想定しながら無理のない範囲で、住宅ローンを契約する必要があります。
40代の住宅ローンの平均額
40代の住宅ローンの平均額は月額63,675円であり、住宅ローンに関連する平均値は次のとおりです。
平均額 | 中央値 | |
住宅購入金額 | 3,548.21万円 | 3,200万円 |
住宅ローンの借入金額 | 2,146.24万円 | 2,000万円 |
毎月の住宅ローン返済額 | 75,800円 | 77,700円 |
住宅ローン借入期間 | 28.43年 | 30年 |
住宅ローンの完済予定期間 | 23.18年 | 25年 |
出典:ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果
住宅金融支援機構のフラット35利用者調査(2021年度)によると、40代で住宅ローンを組む割合は全体の26.5%でした。
また、40代の住宅購入を計画している方に用意した頭金を調査したところ、20.3%「頭金なし」に続いて「300万円未満」と「600万円未満」がそれぞれ15.5%を占めています。
同調査では、住宅ローンを組む人の平均年齢が41歳。ちなみに10年前の調査では38.1歳だったため、徐々に借入時の年齢が上昇しています。
40代は、バリバリ働いた結果に伴い役職がついて収入が安定しやすい一方で、子どもの教育費の出費が多いタイミング。
収入が多い分、住宅ローンを借りやすくなりますが、「あと何年働けるのか」「出費がどれくらいかかるのか」を想定しながら無理のない返済計画が必要です。
50代の住宅ローンの平均額
50代の住宅ローンの平均額は月額63,675円であり、住宅ローンに関連する平均値は次のとおりです。
平均額 | 中央値 | |
住宅購入金額 | 3,683.74万円 | 3,000万円 |
住宅ローンの借入金額 | 1,4813.33万円 | 750万円 |
毎月の住宅ローン返済額 | 94,723円 | 80,000円 |
住宅ローン借入期間 | 22.78年 | 25年 |
住宅ローンの完済予定期間 | 19.79年 | 20年 |
出典:ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果
住宅金融支援機構のフラット35利用者調査(2021年度)によると、50代で住宅ローンを組む割合は全体の14.1%でした。
また、20代の住宅購入を計画している方に用意した頭金を調査したところ、18.1%「頭金なし」に続いて「2,000万円以上」が32.3%を占めています。
高齢になるほど健康状態のリスクを加味して住宅ローンの契約が難しいケースが多いです。金融機関によっては利用が40代までに制限されることも…。
なるほど!50代になると頭金を用意する人としない人の二極化が浮き彫りになるけど、しっかり準備したほうがよさそうだね。
2013年に「高年齢者雇用安定法」が改正されて以来、定年が60歳から65歳に引き上げられたため、以前よりも50代で住宅ローンを組む方が増えています。
【シミュレーション】月々の住宅ローンの計算方法とは?
月々の住宅ローンの返済額は、次の計算式で算出します。
月利×(1+月利)* 返済回数÷{(1+月利)* 返済回数-1}×借入金額 |
※「*」はべき乗を示す
スマホや100均に売ってる簡易的な電卓では計算できないね…。
自分で計算するのであれば金融電卓が必要ですね。ただ、金融機関のホームページで無料提供しているシミュレーションツールが便利なので、おすすめです。
シミュレーションツールを使うと、毎月の返済額が瞬時に計算されるため、返済額や返済期間の設定を調べやすくなります。
月々の住宅ローンを減らす3つの方法とは?
誰もができるだけ住宅ローンを最小限に抑えたいと願うものです。ここでは、月々の住宅ローンを減らす方法を紹介します。
住宅ローンを検討している方の年齢や収入、希望する条件によって異なりますが、住宅ローンを減らす方法を採用できないか見直して見てください。
借入金額を減らす
借入金額を減らすと、月々の月額ローンを減額できます。
借入金額を減らすためには「頭金」を用意しましょう。住宅費用の2割ほど用意できれば無理のない返済が現実的になります。
3,000万円のマイホーム購入を検討しているとして、頭金の有無でどれだけ月額ローンが異なるか見ていきましょう。
頭金ありの住宅ローン | 頭金なしの住宅ローン | |
頭金 | 600万円 | なし |
返済負担率 | 約14.9% | 約18.6% |
月々の返済額 | 61,982円 | 77,478円 |
返済の総額 | 26,032,589円 | 32,540,767円 |
※変動金利(年利0.47%)と想定
頭金をしっかりと用意できれば、月々の支払額は15,000円ほど安く抑えられます。
頭金の用意は自分の貯蓄以外に、住宅購入資金として親から贈与を受ければ一定額を非課税にすることが可能です。
金融機関が提供する住宅ローンの商品によって適用金利が変わるケースもあります。貯蓄や贈与で頭金を用意できるのであれば、積極的に活用することをおすすめします。
金利を下げる
金利を下げると、月々の月額ローンを減額できます。
具体的には、返済中の住宅ローンを見直して、今よりも金利の低い住宅ローンに借り換える方法です。
次の項目がすべて当てはまれば、住宅ローンの借り換えをしたほうが良いでしょう。
- 住宅ローン同士の金利差が0.5%以上ある
- 住宅ローンの残高が1,500万円以上ある
- 返済期間が15年以上残っている
住宅ローンの借り換えでは、「事務手数料」「登記費用」など金融機関に諸費用の支払いが生じるケースがあるため要注意です。
諸費用で損しないためには、金融機関が提供しているシミュレーションツールを活用してみましょう。
返済期間を延ばす
返済期間を延ばすと、月々の月額ローンを減額可能。
例えば、3,000万円の変動金利(年利0.38%)と返済期間25年(ボーナス決済なし)で契約した住宅ローンの返済期間を35年にした場合、次のとおりです。
返済期間 | 月々の返済額 | 返済の総額 |
25年 | 10.5万円 | 3,145万円 |
35年 | 7.6万円 | 3,204万円 |
見てわかるとおり、返済期間を10年延ばすだけで、月々の返済額は約30,000円抑えられます。
毎月2万円の差は大きい!
返済期間が延びるということは利息を払う回数が増えるということです。返済総額は100万円ほど高くなるため、注意が必要です。
変額返済と定額返済の違いとは?
変額返済と定額返済の違いを簡単にまとめると、次のとおりです。
基本概要 | メリット | デメリット | |
変額返済 | 毎月の返済額のうち、元本が一定の返済方法 | 「元本+利息」の返済額が徐々に少なくなっていく返済額の総額を定額返済よりも少なくできる | 返済を始めるタイミングで経済的な負担が大きい借入時にある程度の収入の高さが必要 |
定額返済 | 毎月の返済額が一定の返済方法 | 「元本+利息」の返済額が一定のため、返済計画を立てやすい返済を始めるタイミングの返済額を最小限に抑えられる | 借入期間が同じ場合、変額返済より扁額の総額が高くなる借入の残高がなかなか減らない |
変額返済と定額返済を比較すると、変額返済の場合は返済の総費用が少なくなりますよ。
一方で、定額返済の場合は毎月の返済額が一定で管理がしやすいのが特徴。
住宅ローンを借りる際は、「借入金額」「返済期間」「金利」に加えて「返済方法」も検討しましょう。
月々の住宅ローンの返済額に必要な年収とは?
住宅ローンは希望する金額を契約できるのではなく、審査の段階で年収も大きく関与します。
年収以外に貯蓄額や雇用形態、過去の金融商品の借入状況なども審査に関わるため、一概に「返済額○万円=年収○万円」と判断することはできません。
目安として知っておくと住宅購入の計画が立てやすいね。
無理のない返済計画を立てるのであれば、住宅ローンの年間返済額は年収の25%以内に抑えることが安全だと言われています。
もちろん、目安の数字にはなりますが、25%を基準として月々の返済額に応じた収入について解説します。
月々の返済が5万円の場合
月々の返済を5万円にするのであれば、年間の返済金額は60万円になるため、必要な年収はおおよそ240万円です。
返済の頭金なし・固定金利1.5%・借入期間25年の場合、1,250万円まで借入可能です。
月々の返済が8万円の場合
月々の返済を8万円にするのであれば、年間の返済金額は96万円になるため、必要な年収はおおよそ384万円です。
返済の頭金なし・固定金利1.5%・借入期間25年の場合、2,000万円まで借入可能です。
月々の返済が10万円の場合
月々の返済を10万円にするのであれば、年間の返済金額は120万円になるため、必要な年収はおおよそ480万円です。
返済の頭金なし・固定金利1.5%・借入期間25年の場合、2,500万円まで借入可能です。
月々の返済が14万円の場合
月々の返済を14万円にするのであれば、年間の返済金額は168万円になるため、必要な年収はおおよそ672万円です。
月々14万円のように支払い費用が大きくなる場合は、金融機関が提供しているシミュレーションツールを使うと借入可能金額を瞬時に割り出せます。
3800万円の住宅を購入する際の月々のローン返済額とは?
3,800万円の住宅を購入する際に発生する月々のローン返済額をいくつかのシチュエーションにわけて解説します。
- 返済期間(25年)、ボーナス返済なし、金利1.5%の場合:151,975円(4,563万円)
- 返済期間(25年)、ボーナス返済あり、金利1.5%の場合:121,980円(4,565万円)
- 返済期間(35年)、ボーナス返済なし、金利1.5%の場合:116,350円(4,891万円)
- 返済期間(25年)、ボーナス返済なし、金利1.3%の場合:148,430円(4,456万円)
※()は返済の総額
3,800万円の住宅ローンを借りる場合、月額料金は11万〜15万円ほど。
頭金やボーナス返済などまとめて返済できるタイミングで支払い義務を全うすれば、月々のローン返済額を少額に抑えられるね。
住宅ローンの返済がきつい際にできる3つのこと
住宅ローンを借り入れたものの、教育や医療で予定外の出費が発生したり、仕事の影響で収入が不安定になるケースも少なくありません。
住宅ローンの無断滞納は大きなペナルティとなり信用を無くします。絶対にやめましょう。
それぞれの対処法について解説します。
ローンの借換え
現在借入している金融機関よりも金利が低いところにローンの借換えができれば、毎月の返済額を数万円単位で抑えられます。
ただし、住宅ローンの借換えをする場合は諸費用が発生。
毎月の返済額が安くなるからといっても諸費用で大きなお金がかかれば、経済的な負担が悪化するケースも多いです。
諸費用でまとまったお金を用意できるのか、諸費用を支払っても借換えの方が返済の負担が軽減されるのかを正しく判断しましょう。
債務整理
住宅ローンを借りている金融機関に、返済スケジュールや返済方法の見直しを相談すると、柔軟に対応してもらえるケースがあります。
- ボーナス支払いありのところ、ボーナス支払いなしに変更
- 一時的な収入源の場合、その期間のみ利息返済のみにする
債務者の置かれている状況によって対応は異なりますが、返済する意思があると判断してもらえれば債務整理をする方法も検討しましょう。
収入が大幅に減り、その状況が続くようであれば、毎月の返済は困難と判断されて債務整理が通用しないケースもあります。
住宅の売却・賃貸
どうしても住宅ローンの返済が厳しいのであれば、売却や賃貸にして手放す手段も検討しましょう。
売却価格よりも住宅ローンの残債額が大きい場合、抵当権を手放せず売却ができないケースがあるため要注意です。
抵当権とは、債務者(住宅ローンの借入をした人)の返済能力がなくなった際に、責務者が担保としている住宅で弁済する権利のことです。
売却価格が住宅ローンの残債額と諸費用を合わせても上回るのであれば、できるだけ早く売却手続きを進めた方が税金面を含めてプラスになります。
住宅ローンの月々の返済額は無理のない範囲にしましょう
仕事が安定したり、家族ができたりするとマイホームの購入を検討する方は多くなります。
安定した収入があることを証明できれば、マイホーム購入のために住宅ローンを借り入れられるので、ぜひ前向きに検討してみてください。
収入や購入したいマイホームの値段、希望する月々の返済額などの計算は複雑ですが、金融機関のシミュレーションツールを使えばすぐに数字を割り出してもらえるためおすすめです。
お金に関するご相談をするなら「マネードクター」がおすすめ。
「マネードクター」を利用すれば、お金のプロフェッショナルであるFPが1対1であなたに合った住宅ローンを見つけてくれます。
相談場所は自宅やカフェでも可能ですので、気軽に相談してみましょう。
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